慶應義塾大学医学部 血液内科

Division of Hematology Department of Medicine Keio University School of Medicine

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診療 造血器腫瘍遺伝子パネル検査について

遺伝的素因が判明する可能性について

遺伝的素因が判明する可能性について

この検査では、患者さんの造血器腫瘍や類縁疾患の細胞の特徴を調べるために、造血器腫瘍と関連することが知られている複数の遺伝子を詳しく調べます。遺伝子の変化の中には、生まれつき遺伝子の変化を持っていた場合に造血器腫瘍やその他の病気になりやすい体質と関連するものがあることが知られています。これらの体質は、「遺伝的素因(=生殖細胞系列バリアント)」とよばれ、親から子へと受け継がれる可能性があります。この検査により、造血器腫瘍やその他の疾患の発症に関連する遺伝性素因が判明する可能性があります。これまでの研究では、造血器腫瘍の患者さんの数%~10%程度の方がそのような遺伝的素因を持っていることがわかっています。

遺伝的素因に関する情報は、治療法の選択や、同種造血幹細胞移植におけるドナーの選択など、患者さんの今後の治療方針を決めるうえで重要となる場合があります。また、造血器腫瘍以外の病気の予防・早期発見などに有用なこともあります。したがって、検査で判明する可能性がある遺伝的素因に関する情報が、患者さんの今後の治療、他の病気の予防・早期発見に有用な場合には、患者さんが結果の開示を希望される場合に限って、その結果をお知らせして、患者さんやご家族の健康管理に役立てていただきたいと考えています。遺伝的素因に関する結果の開示を希望されない場合は、患者さんの意思は尊重されますのでその旨をお伝えください。

遺伝子の変化や遺伝性の病気に関して詳しい情報を希望される場合には、遺伝の専門の先生の外来や遺伝カウンセリングを受けていただくことができます。プライバシーは十分に守られますので、主治医とご相談ください。なお、遺伝外来・カウンセリングを受診される場合は追加の費用が発生することがありますのでご了承ください。

参考資料

慶應義塾大学医学部がんゲノム医療センター/腫瘍センターがんゲノム医療ユニット ホームページ
https://genomics-unit.pro
国立がん研究センター がんゲノム情報管理センター ホームページ
https://for-patients.c-cat.ncc.go.jp
造血器腫瘍ゲノム検査ガイドライン 2023年度版
http://www.jshem.or.jp/genomgl/home.html