慶應義塾大学医学部 血液内科

Division of Hematology Department of Medicine Keio University School of Medicine

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診療 造血器腫瘍遺伝子パネル検査について

造血器腫瘍遺伝子パネル検査の有用性

造血器腫瘍遺伝子パネル検査の有用性

がんに関わる遺伝子の研究は日進月歩であり、がんの遺伝子異常の解釈も複雑なため、エキスパートパネルにて、専門家で最新かつ信頼度の高い情報をもとに検討されています。この検査により、患者さんの診療に役立つ情報が得られる可能性がある一方で、検査した結果、遺伝子異常が見つからないなど、有用な情報が得られない場合もあります。 なお、造血器腫瘍遺伝子パネル検査の臨床的有用性を検討した国立がん研究センターの最近の研究*6 7,では、176人の造血器腫瘍患者さんで、「診断」、「治療法選択」、「予後予測」のそれぞれで、82%、49%、58%の方で臨床的に有用な情報が得られたと報告されています。

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血液がんに対する包括的ゲノムプロファイリングのための遺伝子パネル検査の有用性を検証—血液がんに対するゲノム医療の可能性を示す—
(https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2022/0701/index.html)から転載

また、この検査の解析に用いた検体の品質や量によっては、解析自体が不成功に終わる場合や、患者さんの造血器腫瘍の治療に適した薬剤が見つかった場合でも、以下のような場合には、治療法として選択できないことがあります。

  • 日本国内では販売が承認されていない薬剤の場合
  • 患者さんの造血器腫瘍への適応が認められていない薬剤の場合
  • 患者さんの参加条件を満たさない臨床試験・治験でのみ使用されている薬剤の場合 など

*6:血液がんに対する包括的ゲノムプロファイリングのための遺伝子パネル検査の有用性を検証—血液がんに対するゲノム医療の可能性を示す— (https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2022/0701/index.html)
*7:Fukuhara S. et al. Feasibility and clinical utility of comprehensive genomic profiling of hematological malignancies. Cancer Sci. 2022 Aug;113(8):2763-2777. (https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/cas.15427)

参考資料

慶應義塾大学医学部がんゲノム医療センター/腫瘍センターがんゲノム医療ユニット ホームページ
https://genomics-unit.pro
国立がん研究センター がんゲノム情報管理センター ホームページ
https://for-patients.c-cat.ncc.go.jp
造血器腫瘍ゲノム検査ガイドライン 2023年度版
http://www.jshem.or.jp/genomgl/home.html