慶應義塾大学医学部 血液内科

Division of Hematology Department of Medicine Keio University School of Medicine

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教育 研修医の感想

研修医

祖田 真奈先生
(2021年卒)(慶應義塾大学病院 地域-大学循環コース)

私は地域循環コース2年目の5月に1ヶ月間血液内科で研修させていただきました。もともと内科志望でしたが、1年目で研修した市中病院の血液内科の先生方が非常に教育的で学会発表などの機会にも恵まれたため、さらに血液内科に興味を持ち、将来の診療科の候補のひとつとして選択しました。

血液内科で研修して驚いたことは市中病院より患者さんの年齢層が若く、骨髄移植やCAR-T細胞療法など高度な医療が盛んに行われていたことです。その分、患者さんの病気による社会的な苦痛は大きく、治療に対する不安や焦りを打ち明けられることも度々ありましたが、治療に対して前向きであり、患者さんと医療チーム一体となって一緒に頑張っていこうという雰囲気が印象的でした。

感染症や骨髄移植、GVHDについてレクチャーしていただく機会やPICCや骨髄検査、腰椎穿刺などの手技の機会にも恵まれ、とても勉強になる1ヶ月間でした。また、患者さんやご家族への病気や治療の説明の際にも同席させていただきました。分かりやすい説明のテクニックなどの表面的なことを学ぶだけでなく、患者さんがこれからどんな人生を選びたいのか、生きることや死ぬことといった神聖な話し合いにも立ち合わせていただきました。自分の理想の医師像に大きな影響を与える貴重な経験でした。

どの科を志望していても学ぶことは多く、必ず将来に活きると思いますので、血液内科での研修をお勧めします!

私は今後、血液内科を専攻していく予定です。遠い先生方の背中を目指して、血液疾患に苦しむ患者さんの一助となれるよう、邁進していきたいと思います。

戸塚 紀帆先生
(2021年卒)(慶應義塾大学病院 大学一貫コース)

私は研修医1年目の4、5月と2年目の6月にローテートさせていただきました。短い期間ではありましたが、とても有意義な時間でした。

1年目は入職直後であり、右も左も分からない状態で、不安だったのを覚えています。しかし、問診の仕方、点滴や内服薬など小さいけれど、働く上では必要な基礎を一から丁寧に教えてくださいました。先生方のおかげで段々と仕事に慣れ、自分なりにですが成長できたと感じています。また、同種移植、CAR-T療法といった専門性の高い治療を行っている患者さんを一緒に診させていただきました。初めてのことばかりで分からないことがたくさんありましたが、その分血液内科への興味が深まりました。

2年目にローテートした際には、加えて手技をたくさん経験させていただきました。また、全身管理や患者さん・ご家族との付き合い方など新たな学びが多々あり、とても勉強になりました。

血液内科の先生方と出会い、熱意あるご指導をいただけたことにとても感謝しています。先生方のようになれたら、また血液学への探求心から、私は血液内科医を志すことを決めました。本当にありがとうございました。

関口 恵理華先生
(2022年卒)(慶應義塾大学病院 地域-大学循環コース)

私は地域大学循環コース2年目の2か月間、血液内科で研修をさせていただきました。

血液内科の患者さんは易感染性や重度の貧血を呈するため、診療に恐れを感じている方もいると思います。大学病院では骨髄移植や臍帯血移植、CAR-T細胞療法といった高度な治療を行っており、副作用や合併症の厳格な管理が必要となります。それらに対し、上級医の先生方は「この治療時期には○○の合併症が起きやすい」ということをあらかじめ予測し、前もってチームで注意点を共有する、対応の指示を出しておくといった対策をしていました。先生方の先を読む力と細やかで丁寧な診療が大変印象的でした。また、患者さんとご家族に寄り添って対話を重ね診療する姿に、自分もそのような医師になりたいと思い、血液内科を専攻する決意をしました。

教育的な先生が多く、骨髄検査や腰椎穿刺など手技の機会を積極的に作ってくださいました。何か困っていることはないか、疑問点はないかと常に声をかけていただき、安心して充実した研修を送ることができました。血液内科を志望していない方でも、全身管理や患者さんへの接し方など学びがたくさんあると思いますので、ぜひローテートしてみてください。

網蔵 崇人先生
(2023年卒)(慶應義塾大学病院 地域-大学循環コース)

私は大学病院での初期研修2年目の8月に、血液内科をローテートしました。これまで血液疾患に対しては「急性期の重症な病態」というイメージが強かったのですが、今回の研修を通して、血液内科が患者さんの人生に長期的に関わり続ける診療科であることを実感しました。

病棟では化学療法や支持療法の調整だけでなく、寛解後のフォローや慢性疾患の管理、社会復帰に向けた支援など、時間の流れの中で患者さんと関わる場面が多くありました。検査データのわずかな変化や症状の小さな揺れを丁寧に拾い上げ、次の一手を考えていくプロセスは非常に繊細で、内科医としての基本姿勢を徹底的に問われているように感じました。

また、大学病院ならではだと感じたのは、研究と臨床の距離の近さです。日常診療の中で自然に新しい治療法や臨床試験の話題が出てきて、患者さんにとってどの選択が最善なのかを、エビデンスだけでなく「今、この人にとって何が最も意味のある治療か」という観点から議論していることが印象的でした。その過程に立ち会うことで、医学は常に更新され続けており、医師は一生学び続けなければならない職業なのだと改めて実感しました。

さらに、血液内科では医師だけでなく、看護師、薬剤師、検査技師、移植コーディネーター、心理職など多くの職種が密に関わり合いながら診療が行われており、チーム医療の完成度の高さにも驚かされました。カンファレンスや日々の情報共有の場に参加する中で、「良い医療とは、個人の力ではなくチームの力で成り立つものなのだ」という大切な学びを得ることができました。

1か月という限られた期間ではありましたが、血液疾患の診療に携わる中で、その奥深さと責任の重さ、そして何より患者さんの人生に伴走するやりがいを強く実感しました。疾患そのものだけでなく、医療のあり方や医師としての姿勢について深く考えさせられる、非常に密度の高い時間となりました。

この経験を通して、私は来年度から血液内科を専攻し、この分野で専門性を高めていきたいと強く思うようになりました。まだ力不足を感じる場面も多くありますが、今回の学びを原点として、血液内科医として一歩ずつ成長していきたいと考えています。