慶應義塾大学医学部 血液内科

Division of Hematology Department of Medicine Keio University School of Medicine

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教育 現所属医師からのメッセージ

甲田祐也

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なぜ血液内科を選んだのか

手術なしで悪性腫瘍を治すことが可能だから、です。この一言に尽きます。

なぜ造血幹細胞移植に興味を持ったのか

血液腫瘍は他の悪性腫瘍に比して、若い方にも発症するのが一つの特徴です。血液内科医になると「まだ若くて、これからなのに。化学療法が効かなくてしまって。」という症例に必ず出会います。そのような時でも「まだ治せる可能性はあります!」ということができる治療が造血幹細胞移植です。「治療抵抗性の病気であっても治癒が望める」という点に強く惹かれました。

なぜ慶應義塾を選んだのか

診断、ドナー検索、化学療法、移植そして治癒までの一連の流れに携われる点が魅力的だと感じたからです。また、当院は毎年骨髄採取も数多く行っており、日本造血細胞移植学会造血細胞移植認定医の取得も可能です。

やりがいを感じる点

数年前に自分が担当し移植を行った患者さんが、廊下などで元気に声をかけてくださった時です。忙しい時もありますが、それでも今まで頑張ってきてよかった、またこれからも頑張っていこうと思える瞬間です。

休日の過ごし方

休日は当番制ですので、当番でない日は家で過ごしています。最近は、息子とのキャッチボールが楽しみです。

後輩へのメッセージ

「移植のことが全くわからなくて教科書や論文を読んでみたけど、移植の概念などが書いてあるだけで、どのように実臨床で移植が行われているか全くわからなかった」という経験無いでしょうか?造血幹細胞移植はエビデンスだけでなく経験も非常に重要となってくる分野です。先輩方から受け継いだ知識や経験を、今度は先生方に渡していきたいと思っています。

山口健太郎

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なぜ血液内科を選んだのか

血液内科は進歩のスピードが最も早い分野の1つであり、新しい治療法、治療薬、疾患概念などが次々に出て来ます。数年前の知識すら、既に古いことがあります。患者様のために活かせる知識を常にupdateして、生涯学んでいきたいと強く思い、血液内科を専門科に選びました。また、血液疾患は全身疾患であり、原病や化学療法の副作用などが生じた際には特に全身管理を要するため、総合的な内科力が必要となります。内科力を練磨することが出来るのも、血液内科の魅力の一つです。

なぜ慶應義塾を選んだのか

若い時こそ忙しく、しっかりとした教育を受けて正しい診療を学ぶべきだと考えております。慶應義塾には経験豊富な血液内科医が多く在籍しているため、私のような考えの医師には最も適切な環境だと思ったため、慶應義塾を選びました。当科の移植班はチーム制を敷いており、1チームごとに血液内科医がペアとなって診療を行います。移植医療の経験が十分ではない段階でも、ペアの先輩医師と密に相談しながら診療を進めることができ、些細な疑問であってもロジスティックに議論することが出来るため、非常に有意義です。血液内科医として大きく成長できる環境であると感じています。

メッセージ

血液内科は忙しい診療科ですが、仕事のやりがいを大いに感じることができる診療科でもあります。慶應義塾では様々なジャンルの血液疾患を、経験豊富な先輩医師の指導を受けながら、アクティブに経験することができます。あなたも慶應義塾で、気品と智徳を兼ね備えた”一流”の血液内科医を一緒に目指しませんか?

藤井 高幸(2017年卒)

なぜ血液内科を選んだのか

一つ目は、一人の患者さんを診断から治療、その後長期に渡るまで主体的に診ることのできる科だと思ったからです。二つ目に、血液疾患は他の科に比べ母数が少ないですが血液内科医自体も少なく、本当に困っている患者さんに遭遇した時に適切な医療を施せるかは自分の頑張りに懸かっている。極端な言い方ですが、そういったやりがいに魅力を感じました。

なぜ慶應義塾を選んだのか

血液内科が存在する施設は限られており、その中で自分が理想とする血液内科医を目指す上で良い環境だと感じました。他大学出身ではあったのですが、あまり気にせず選び、実際に出身大学を気にすることなく診療にあたることが出来ています。

なぜ慶應義塾を選んだのか

とにかく医療の質が高いと思います。一つ一つのことを丁寧に考察し、わからないことがあれば納得いくまで探求する。上司は頼りになり後輩も頼もしい。今後の長い医師人生において必要な環境だと感じています。また、症例数も多く、良性疾患から悪性疾患、自家・同種移植、CAR-T細胞療法、更には臨床試験・治験まで幅広く経験する機会があります。

メッセージ

充実がここにはあります。

増田 恭子(2017年卒)

私は学生の頃から内科診療に興味を持っていました。初期研修で化学療法や造血幹細胞移植を含む血液内科の臨床に初めて触れ、患者さんの全身管理を通して複雑な病態を考えながら悪性腫瘍と戦うところ、また薬物療法の選択肢も多岐にわたり、内科的治療によって寛解や治癒が目指せるところにやりがいを感じ、血液内科を選択することに決めました。

慶應の血液内科はこれまで特に造血幹細胞移植を中心に多くの造血器疾患に対して幅広い診療を行っており、この環境で経験を積みたいと思ったことと、母校であることも後押しし、入局を決めました。

入局後は2年間、関連病院で血液内科全般の研修を行いました。病棟主治医として患者さんの診療に当たり、上級医の先生の指導のもと、診断から治療に至るまで自分自身で試行錯誤する過程で、血液内科診療の楽しさと奥深さを感じていました。

大学に帰室してからは造血幹細胞移植やCART細胞療法について学び始め、血液悪性疾患の根治療法に携わる醍醐味と同時に困難な場面にも多く直面するようになりました。また、直近数年でも様々な新規治療薬が導入されるようになり治療の選択肢が増えていく中で、日々蓄積される新たな知見について理解を深めながら、血液内科の奥深さを実感しているところです。

日々忙しく、大変な場面も多いですが、皆さまと一緒に診療し、学んで行けることを楽しみにしています。

新藤 隆英(2018年卒)

私は初期研修開始時には何となく内科系の診療科に興味があるといった程度で、血液内科に特別強い興味を抱いていた訳ではありませんでした。実際に臨床の現場に足を踏み入れると、悪性腫瘍に対する内科的治療の限界を目の当たりにして、無念さを噛み締める経験が多々ありました。そんな時に血液内科では内科的アプローチで悪性腫瘍の治癒・完治を目指すことができると知り、血液内科がある病院に初期研修で出向き、血液内科医を志すことを決意しました。

慶應義塾大学血液内科に入局後、医師3、4年目は関連施設の市中病院で内科全般の研修と並行して血液内科の専門研修を行いました。血液疾患の病態は全身にわたることが多く、内科全般の知識を習得し、全身管理を行うことが求められます。

5年目から慶應義塾大学血液内科に帰室し、造血器疾患の最後の砦ともいえる同種造血幹細胞移植だけでなく、CAR-T療法といった最先端の治療法に触れつつ診療を行っています。

大学病院だからこそ経験できる症例や治療法があるだけでなく、カンファレンスで症例について深く、多角的に検討することで、新たな学びが得られることも大学病院で研修を行うことの利点だと感じています。

血液内科は診断から治療まで一貫して自分で行えること、最初から最後まで患者さんと向き合えることが魅力の一つですが、だからこそ、時に自分に無力感を感じ、打ちひしがれることもあります。それを糧にして、次に生かしていくために成長できる環境が慶應義塾大学血液内科にはあります。

私も血液内科医として道を歩み始めたばかりの身ですが、志を同じくする皆さんと切磋琢磨し共に成長して行けたらと思います。