慶應義塾大学医学部 血液内科

Division of Hematology Department of Medicine Keio University School of Medicine

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教室紹介 片岡教授挨拶

この度、岡本真一郎先生の後任として、血液内科の教授に就任致しましたので、ご挨拶申し上げます。新型コロナウイルス感染のために医療を取り巻く環境がますます厳しさを増す状況で、2代目教授としてバトンを渡され、責務の重さに身が引き締まる思いであります。

当教室は、昭和22年に長谷川弥人先生が発足させた70年以上に亘る歴史を持つ教室です。当時は、血液・感染・リウマチ内科の一部であり、その後、外山圭助先生、池田康夫先生のリーダーシップの下で発展してきました。平成21年に、独立した血液内科として岡本真一郎先生が初代教授に就任し、現在の体制で、患者さんの利益を第一に考えるチーム医療の展開を行ってきました。私は、この血液内科のよき伝統、特に患者さん・ご家族に、"慶應に来て良かった"と言っていただける診療科で在りたい、という信念を守りつつ、診療・研究の両面をさらに発展させることを目指して参ります。血液内科は、抗体医薬や分子標的薬、さらにCAR-T細胞療法等の幅広い新規治療法が開発されている分野であり、診療エビデンスの更新が絶え間なく行われています。このような最新のエビデンスを導入しつつ、その実現に必要なゲノム医療の導入や臨床研究・試験の推進を行いたいと思います。さらに、私が専門としてきたデータ駆動型研究を臨床・基礎・TR研究のあらゆる面に導入し、自らエビデンスを創出すること目指します。そのために、最も重要なのは「ヒト」であり、教室員が能力を発揮できるような環境を醸成し、性別・出身を問わず多様な人材を求めるとともに、若手にチャンスを与えて、自ら成長を促したいと考えております。

信濃町キャンパス周辺を歩いていると、緑豊かなとても素敵な雰囲気に心穏やかになります。この素晴らしいキャンパスの中で血液内科が発展していくように全力を尽くして精進致す所存でございます。今後とも一層のご指導とご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。


令和2年9月1日
慶應義塾大学医学部血液内科
教授・診療科部長 片岡 圭亮